三代目と大将が共同開発した太刀魚一閃御膳のこだわり

やまにのあれこれ

「太刀魚って、どうやって食べるのが一番おいしいんだろう」——そんな会話が、やまにの厨房で始まったのはいつのことだったでしょう。

ランチメニューを食べに来てくださるお客様から「今日は何?」と声をかけていただくたびに、大将の鈴木保雅は心の中でずっと考え続けていました。せっかく福田漁港のそばにあるのだから、もっと地元の魚の魅力を伝えたい、と。

そこに加わったのが、9年間の修行を終えて戻ってきた息子・三代目翔登です。「父さん、太刀魚でランチをつくってみませんか」——その一言が、新メニュー開発のスイッチを押しました。

2026年5月下旬、静岡県磐田市のお食事処やまにで静かに産声を上げた「太刀魚一閃御膳」。今日はそのメニューが完成するまでの裏話と、ふだんはなかなかお話しする機会のないこだわりの数々を、女将の目線からお届けします。

こんな方におすすめ

  • ✅ やまにの新メニュー「太刀魚一閃御膳」が気になっている方
  • ✅ 地元・磐田や遠州の旬の食材を使ったランチを探している方
  • ✅ 三代目と大将がどんなふうに料理を作っているか知りたい方
  • ✅ 太刀魚料理のおいしさの理由を知りたい方
  • ✅ 磐田市内で本格和食のランチを楽しみたい方
三代目と大将が共同開発した太刀魚一閃御膳のこだわり | 磐田市新塩田 ❘ お食事処やまに

太刀魚一閃御膳が生まれるまで——二人の試行錯誤

三代目・翔登が「太刀魚でランチを」と言い出したとき、大将・保雅の第一声は「それ、むずかしいで」でした。

太刀魚はおいしい魚ですが、扱いに少しクセがある。身が崩れやすく、火加減ひとつで食感がまるで変わってしまう。宴会や法事の料理もこなしながら、限られたランチの時間に安定して提供するには、それなりの技術と段取りが必要です。

でも三代目は引き下がりませんでした。伊豆の旅館「お宿みなとや」での修行で魚のさばき方を徹底的に学んできた自信があったのかもしれません。休日のたびに試作を繰り返し、大将に食べてもらっては意見を聞く——そんな日々が続きました。

「塩で焼くだけじゃなく、やまにらしさを出したい」というのが二人の共通認識でした。ただ焼いた太刀魚を出すのではなく、女将が仕込む手作りの麹調味料を活かせないか。生姜麹や塩麹を使うことで、魚本来の甘みを引き出しながら、くさみをやわらかく包み込むことができる——そのアイデアが光を当てたのです。

「一閃」という名前に込められた意味、わかりますか?太刀魚の体が光を受けてぴかっと光る瞬間のような、その潔さと鮮度への敬意。名前を決めたのは翔登で、「この魚の一番の魅力を一枚の皿に込めたい」という思いが、そのまま言葉になりました。

素材へのこだわり——地元・福田漁港の恵みを余さず

太刀魚一閃御膳に使う太刀魚は、福田漁港から届く地元産にこだわっています。磐田市の南に位置する福田漁港は、やまにから車でわずか10分。鮮度の良さは、仕入れる距離の短さがそのまま証明してくれます。

大将は毎朝、その日の魚の状態を自分の目で確かめます。34年の経験で培われた「目利き」は、言葉にするのが難しいけれど、身の張り方、色つや、においのごくわずかな違いで、今日この魚がどう調理されるべきかをほぼ瞬時に判断します。

三代目も修行先の旅館でみっちり魚の目利きを学んできました。親子で目利きを重ね合わせることで、以前より仕入れの精度がぐっと上がったと大将自身が言っています。

御膳を彩る小鉢や添え物にも、静岡ならではの旬の素材を使います。女将が手作りする生姜麹・塩麹・醤油麹は、タレや漬けに応用することで、化学調味料に頼らなくても深みのある味わいが生まれます。「腸活や家族の健康を考えて麹を仕込んでいるのが、こんなかたちで料理に活かされるなんて」と女将自身も感慨深そうです。

また、静岡県産の生わさびを添えることで、太刀魚の淡白な旨みに凛とした奥行きが生まれます。ここも「やまにらしさ」にこだわった部分です。

✓ ここまでのポイント

  • 「太刀魚一閃御膳」は三代目・翔登の発案から始まり、大将・保雅との試作を重ねて完成した共同開発メニュー
  • 女将手作りの麹調味料(生姜麹・塩麹)を活かし、化学調味料に頼らない深みのある味わいを実現
  • 地元・福田漁港産の太刀魚と静岡県産生わさびなど、遠州の恵みを余すことなく使用

調理の裏側——「崩れない、くずさない」技術

お客様には「おいしい」と感じていただければそれで十分なのですが、今日だけは少しだけ厨房の裏側をのぞいてもらいましょう。

太刀魚の調理でもっとも難しいのは、皮目の扱いです。あの銀色に輝く皮はデリケートで、少し油断するとぼろっとはがれてしまう。見た目が崩れた料理は、どれだけ味が良くても「せっかくの一品」という感じが薄れてしまいます。

三代目は修行中に、皮目をパリッと仕上げる技術を何百回と繰り返したそうです。「旅館では一度に大量の魚を捌いて調理するから、手が自然に覚えてくれる」と話してくれました。今ではランチのバタバタした時間の中でも、均一に美しく仕上げることができます。

大将のこだわりは「引き算の調味」。太刀魚の旨みは繊細だから、重ねすぎると消えてしまう。だから塩麹による下味をベースに、仕上げは最小限の味つけで、素材が主役になれるよう設計されています。

御膳全体の「かごの盛り付け」もやまにの得意とするところです。看板メニュー「花かご御膳」で培ったノウハウを活かし、彩り豊かな小鉢をかごに盛り込む演出は、太刀魚一閃御膳でも健在。目で楽しんで、口で味わって——そんな食体験を、磐田のランチで届けたいと思っています。

三代目が目指す「やまにの未来」と、このメニューへの思い

翔登は27歳。高校時代まで空手を続け、全空連で初段を取得した礼儀正しい青年です。9年間の修行を経て戻ってきた彼が、やまにに加わってからというもの、厨房の空気が少し変わりました。

「三代目が来てから、新しいアイデアが増えた」と大将は笑います。「俺には思いつかないようなことを考えてくる。でも基本はちゃんと押さえてある。それが一番大事なんや」。

翔登自身は「大将の料理を、誰よりも尊敬している」と口にします。52年続くやまにの味を守りながら、自分の修行で得たものを少しずつ重ねていく——太刀魚一閃御膳は、その最初の大きな一歩です。

「地元の食材を使って、磐田のお客様に喜んでいただける料理をつくることが、自分の使命だと思っています」。そう話す翔登の声は、厨房でよく通ります。空手の稽古で鍛えたその声は、厨房でも接客でも、チームに安心感をもたらしています。

「地元の食材を使っていて、特に釜揚げしらすはふっくらとしておいしかった。地元のものをこんなに丁寧に扱ってくれるお店、なかなかないですよね」

磐田市在住・40代・女性

「個室があり、ゆったりと会食できました。料理も盛り付けが美しくて、特別な日にふさわしいお店だと感じました」

50代・男性

まとめ——磐田で、地元の魚をいちばんおいしく食べられる場所へ

太刀魚一閃御膳は、大将・保雅と三代目・翔登が「やまににしかできないランチを」という思いをぶつけ合ってできた、現時点での集大成です。地元・福田漁港の太刀魚、女将手作りの麹調味料、静岡県産生わさび——すべてのピースが、磐田という土地に根差しています。

「日替わりランチが1,200メニューを超えた今でも、まだ新しいものを作り続けていける」。大将がそう話すのを聞いたとき、女将としてこれ以上うれしいことはありませんでした。

磐田市・浜松市・袋井市など遠州エリアで「ちゃんとした和食のランチを食べたい」「地元の魚で心のこもった一皿を」とお考えの方、ぜひやまにへ足をお運びください。太刀魚一閃御膳は数量限定のため、ご来店前にお電話でご確認いただけますと確実です。

ランチは火〜日曜 11:30〜(L.O. 13:15)、月曜・第2第3火曜日は定休日です。夜の宴会・法事のご予約(6名様〜)もお気軽にご相談ください。マイクロバスによる無料送迎(10名様以上)もご用意しています。

お電話・ネット予約でお待ちしております。心を込めて、お迎えします。

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