大将と三代目の仕事が詰まった一皿|磐田やまに太刀魚一閃御膳の職人仕事を味わう

やまにのあれこれ

大将と三代目の仕事が詰まった一皿|磐田やまに太刀魚一閃御膳の職人仕事を味わう

食べながら、この一皿にいくつの仕事が重なっているのだろうと考えていました。台の上にすらりと横たわる太刀魚の天ぷら、毎朝仕込まれる手作りの小鉢、女将が時間をかけて育てた麹の薬味。磐田市のお食事処やまにで太刀魚一閃御膳をいただいて、料理とは人の仕事の集積なのだと、あらためて気づかされました。

「おいしいだけでいい」という気持ちが、少し変わった

食事に何かを求めすぎるのも野暮かもしれません。でも、作り手の姿勢が伝わってくる料理を食べると、同じ「おいしい」でも味わいが深くなる気がします。やまにの太刀魚一閃御膳は、そういう体験をさせてくれる一品でした。

揚げ方・仕込み・麹、それぞれに人の手がある

太刀魚の天ぷらは、専用の台座に横置きで盛られて運ばれてきます。「一閃」という名前のとおり、刀のようなフォルムを最大限に活かした演出です。これは単なる見た目のこだわりではなく、太刀魚という魚の形と特性を熟知しているからこそ生まれる盛り付けだと感じました。

箸を入れると、衣がほろりと割れて中の白い身が現れます。ふわふわでやわらかく、でもしっかり脂がのっている。この食感は、揚げる温度と時間の管理を積み重ねてきた大将の仕事によるものです。二代目として長年厨房に立ち、日替わりランチだけで1,200種以上を作り続けてきた経験が、このシンプルな揚げ物にも宿っています。

小鉢は三代目の翔登さんも加わって毎日仕込む手作り品です。派手さはなく、素材をいかに丁寧に扱うかに集中したような味わい。どの小鉢にも、余計なことをしない誠実さがありました。

薬味は4種類。天つゆ・岩塩・生姜麹・梅麹が小さな器に並びます。生姜麹と梅麹は女将ひろこさん手作りのもの。発酵食品の研究を続ける女将が、時間をかけて仕上げた調味料です。麹の深みが太刀魚の味を後押しして、気づくと箸が止まらなくなっていました。

天ぷら・刺身・小鉢・薬味・ご飯・汁物。それぞれに違う人の手が入っていて、それが一つの御膳として整然と並んでいる。食べ終わった後に感じた満足感は、量だけでなく、この仕事の重なりによるものだと思っています。

アクセス・営業情報

〒437-1213 静岡県磐田市塩新田53
電話:0538-55-5031(受付 10:00〜19:00)
ランチ 11:00〜14:00(L.O. 13:15)
夜:18:00〜21:00 完全予約制(6名様〜)
定休:毎週月曜日・第2火曜日・第3火曜日
駐車場:21台完備
HP:https://yamani-iwata.com/

太刀魚一閃御膳は1日10食限定(3,180円・税込)です。大将・三代目・女将の仕事が詰まった一皿を、ぜひゆっくりとお楽しみください。売り切れの場合もありますので、ご来店前にお電話でご確認ください。


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