天城山の本わさびがやまにの一皿に選ばれる理由

やまにのあれこれ

梅雨の走りのころ、山間の清流では本わさびがぐっと香りを増します。静岡県は全国有数のわさびの産地。なかでも伊豆・天城の沢わさびは、澄んだ水と昼夜の寒暖差が生み出す豊かな辛味と甘みで、古くから料理人に愛されてきました。

お食事処やまに(静岡県磐田市塩新田53)では、創業52年の歴史を通じて、この静岡県産の本わさびを料理に取り入れ続けています。「チューブで十分では?」と思われる方もいるかもしれません。でも、実際に並べて比べてみると、その差は一口でわかるほど明確なんです。今回は大将・鈴木保雅(54歳)の目線から、本わさびを選ぶ理由と、それがどんな一皿につながるかをお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 本わさびとチューブわさびの違いが気になる方
  • ✅ 静岡産・地元食材にこだわった和食を楽しみたい方
  • ✅ 磐田・遠州エリアで本格和食ランチや会食場所を探している方
  • ✅ 法事・お祝いのコース料理の質にこだわりたい方
  • ✅ 旬の素材を活かした料理を食べたいシニア・主婦層の方
天城山の本わさびがやまにの一皿に選ばれる理由 | 磐田市新塩田 ❘ お食事処やまに

本わさびとチューブわさび、何がそんなに違うのか

「わさびなんてどれも同じでしょう」——正直に言うと、大将の鈴木保雅も若いころはそう思ったことがあったそうです。大阪の辻調理学校を卒業し、関西のさまざまな店で腕を磨いた22歳のとき、実家であるやまにに戻って初めて意識したのが、「静岡にいるのに本わさびをちゃんと使えているか」という問いでした。

チューブわさびの主成分は西洋わさび(ホースラディッシュ)で、着色料と辛味成分で本わさびに近い風味を再現したものです。コスト面や保管の利便性は圧倒的に優れています。一方、天城山系の清流で育つ本わさびはアリルイソチオシアネートという成分が揮発性で、すりおろした瞬間から香りが広がり、やがて穏やかに引いていく。その一瞬の「立ち上がり」が、刺身や天ぷらとの組み合わせで料理全体をぴりっと引き締めるのです。

比べるなら次のように整理できます。

  • 本わさび(天城産):香りが鮮やか・辛味がすっと引く・素材の味を消さず引き立てる・その日ごとに風味が微妙に異なる
  • チューブわさび:味が均一・保存しやすい・コストが低い・刺激は強めで持続しやすい

日常の食卓ではチューブわさびで十分な場面もあります。ただ、法事の御膳やお食い初め膳、接待の会席料理など「この一食を大切にしたい」と思う席では、本わさびが食べる人の記憶に残る差を生む。大将はそう信じています。

なぜ「天城山」のわさびをやまにが選ぶのか

静岡県内にもわさびの産地はいくつかあります。安倍川流域の静岡市産、富士山麓産……そのなかで、やまにが長く使い続けているのが天城山系のわさびです。

理由は三つあります。

一つ目は水質。天城の沢は伊豆半島の火山地質を通り抜けた清流で、ミネラルバランスがわさびの栽培に適しているとされています。雑味が少なく、すりおろしたときの甘みが他産地と比べてひと味違う。

二つ目は三代目・鈴木翔登(27歳)との縁。三代目は高校卒業後、女将の実家である伊豆の旅館「お宿みなとや」で9年間の修行を積みました。旅館での仕事を通じて伊豆の食材と深く向き合い、天城わさびの産地や目利きの基準を肌で学んでいます。やまにに戻った今も、仕入れの際にその経験が生きています。

三つ目は地産地消への想い。磐田市から見て、天城は静岡県内の「同じ地元」です。遠州の恵みとして愛される福田漁港のしらすと同じように、県内の上質な素材を丁寧に使う——それがやまにの料理哲学の根っこにあります。

✓ ここまでのポイント

  • 本わさびとチューブわさびは原材料・香りの立ち方・風味の持続性がまったく異なる
  • 天城山産の本わさびは水質・甘み・香りのバランスに優れ、三代目が伊豆修行で培った目利きで仕入れている
  • 地元静岡の食材を大切にするやまにの姿勢が、わさびの選定にも表れている

本わさびが一番活きる料理、活きにくい料理

正直なところ、すべての料理で本わさびが必ずしも最適かというと、そうとも言い切れません。料理人として34年のキャリアを持つ大将が、使い分けの目安を教えてくれました。

本わさびが活きる料理

  • 刺身・お造り(香りが魚の鮮度感を際立たせる)
  • 茶碗蒸しや土瓶蒸しなど繊細な出汁の料理(風味を壊さず添えられる)
  • 天ぷらの塩わさび(揚げたての香ばしさとのコントラストが楽しめる)
  • しらすの和え物(生しらすや釜揚げしらすのやさしい旨みと好相性)

チューブで代用しても違和感が少ない料理

  • 濃いタレや醤油だれで食べる丼もの
  • 煮物のアクセント程度に少量添える場合
  • まかない・スタッフ用の一品(コスト効率を優先する場合)

「正直、まかないにまで毎回本わさびを使うわけにはいかないよね(笑)。でも、お客様の前に出すお膳には、ちゃんと使いたい」と大将は笑います。

やまにのランチは火曜日から日曜日(11:30〜14:00)、毎日メインを替える日替わりランチ(1,350円〜)を提供。2026年6月10日現在でなんと1,200メニューを達成しており、魚介類を使う一皿には季節に応じて本わさびを添えることも多いです。

「地元の食材を使っていて、特に釜揚げしらすはふっくらとしておいしかった。わさびとの合わせ方も上品で、和食の良さをあらためて感じました。」

60代・女性(磐田市在住・ランチご利用のお客様)

法事・会席コースで本わさびを味わうやまに流の提案

磐田・遠州エリアでは法事の食事文化が根強く、やまににも毎年多くのご法事のご予約をいただいています。法事御膳(菊コース3,800円+ごはん350円、蘭コース3,200円など)では、お造りに静岡県産の本わさびを添えてお出しします。

「法事のお膳は、故人を偲んで集まった皆さんが囲む大切な食事。そこに使う食材は、できる限り本物を選びたいんです」と大将は話します。

2階には個室(小宴会場12名・中宴会場20名・大宴会場32名)を備えており、親族だけでゆったりと会食いただけます。マイクロバス送迎サービス(10名様以上でご利用可能)もあるため、車を気にせずお酒も楽しめます。

「法事の席で親戚一同がとても喜んでくれました。個室で落ち着いて食事ができ、料理も丁寧で、大将や女将の気遣いが嬉しかったです。」

50代・男性(袋井市在住・法事でご利用のお客様)

また、お食い初め膳・お祝いコース・両家顔合わせなど、人生の節目を彩る料理にも本わさびを適宜取り入れています。お子さまの年齢に合わせた提供タイミングの配慮や、離乳食の温めにも対応していますので、赤ちゃん連れのご家族も安心してお越しください。

まとめ:一本のわさびに込める、やまにの「本物」へのこだわり

天城山の本わさびがやまにの一皿に選ばれる理由——それは「香りが違う」「風味が違う」という料理上の事実に加えて、静岡県内の上質な食材を大切にしたいという想い、そして三代目が伊豆で磨いた目利きが重なっているからです。

日替わりランチの1,200種類という実績が物語るように、やまには毎日「今日の一皿」を真剣に考え続けています。その積み重ねの中で、わさびひとつの選択も手を抜かない。それが52年間、磐田の地で愛され続けてきた理由のひとつではないかと、大将・女将・三代目の三人は信じています。

ランチでふらりとお越しいただいても、法事や宴会のご予約でも、福田漁港のしらすと天城の本わさびが出会う一皿を、ぜひやまにで味わってみてください。

ご予約・お問い合わせはお気軽にどうぞ。電話受付は10:00〜19:00です(月曜・第2第3火曜定休)。

ご家族みなさまのお越しを、心よりお待ちしております。

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